ヨネ話「チケット」
私が初めて東京でお芝居を観たのは、高校3年生の夏だった。
美大受験のため、夏休みに東京予備校が開催する1ヶ月の夏季集中講習を受けるため、
ひとつき、東京で一人暮らしをした時だ。
短期間とはいえ、初めての一人暮らし。岐阜の田舎から東京にでてきた私はかなり興奮していた。
東京の芝居を観てやろう。
ぴあを買い、芝居の上演スケジュールをみる。
東海地方のぴあとは比べ物にならない劇場の数、そして公演の数。
あらためて東京のすごさを思い知る。
タイトルだけ見ておもしろそうだと思った公演にしるしをつけ、
まずはチケットを買わなければならない。
高校で演劇部に顔を出して、芝居はやっていたが、劇団の公演をチケットを買って観る
という事を実はしたことがなかった私は、チケットを買うだけでどきどきものだった。
ぴあのチケットカウンターを探す。
なかなか見つからない。
や、いたるところにあるのだが、街のスケールがでかすぎて、地図が読めなかった。
やっとのことで百貨店の中にあるぴあを見つける。
雑誌のぴあを見せ、空いている席のある芝居はあるか?と聞くと。
当日券はチケットぴあで扱っていないと言われた。
劇団に問い合わせてください。
その頃ケータイも持っておらず、公衆電話から電話するが、どの劇団も電話に出ない。
ひとつだけ電話がつながり、当日券は会場の1時間前にならんでくださいと言われた。
下北沢のスズナリだった。
私は夕方まで時間をつぶし、言われたとおり、1時間前に劇場に到着。
するとそこにはすでに、当日券を求める人の列が・・・。
チケットをゲットするためにわざわざ並ぶなんて、東京の演劇カルチャーの熱さに感激。
自分の席はのこっているのか、ドキドキしながら、列にならぶ。
しばらくしたら、雨が降ってきた。
傘はない。
屋根もない。
しかたない
ぬれるしかない。
すると後ろにならんでいたキレイなOL風の女性が、私に傘をさしてくれた。
あいあい傘である。まだ高3のガキだった私は、大人の色香を漂わせるその女性の優しさに触れ、
さらにドキドキ。
驚いたのは、こんなザ・小劇場といえる、小汚い芝居小屋にこんなキレイなお姉さんが
並んでまで芝居を観る東京のすごさ。
なんとかして芝居を見ることができた。
お姉さんと観劇後、感想を言い合いながら楽しくディナーを・・・
なんてジェントルマンなことは当然できず、声もかけれず、一人目白のマンスリーマンションに帰った。
芝居の内容はほとんど覚えていないが、
一枚のチケットを取るために駆けずり回った事は今でも鮮明に覚えている。
あれからずいぶん経って、雑誌ぴあは電子化し、
今やチケットは、パソコンやケータイで簡単に予約ができ、
劇団の情報も、HPでいつでも確認できるようになった。
便利になった。
だから、みなさん、たくさん芝居を観にいきましょう。映画よりもちょっと高いけど。
きっと映画よりも素敵な時間をすごすことができますよ
特にホチキスの公演はね。
ホチキスビューティー「看板娘ホライゾン」チケット好評発売中
http://www.hotchkiss.jp/top.html
posted by hotchkiss at 17:56|
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